小泉前首相とブッシュ大統領の関係はとても良好だったが、これには光と影があった。両首脳の仲が良かったゆえに、皮肉なことに、日米関係の危うさに目を配ることを怠り、日米同盟の空洞化を生んでしまったのだ。
安倍首相にとって、最も意を用いるべきは、米国の目を常に東アジアに向けさせることだ。日米同盟を盤石にすることが優先課題だ。私は、米国の力の行使を唆しているわけではないが、米国のような超大国が強大な軍事力を背景にして交渉に臨むことで、相手は降りてくる。北朝鮮に対しては、それをしてこなかった。そうした米国の手の内を、金正日総書記は一番よく知っている。
しかし、本当に伝家の宝刀を抜かせては、安倍外交の失敗になる。極めて険しいイバラの道ではあるが、安倍政権は発足早々、勝負のときを迎えている。 |